v2rayNのシステムプロキシ設定方法|3モードの違いと切替手順

v2rayNを起動したのにWebサイトへ接続できない、または終了後もプロキシが残る場合は、システムプロキシの選択が原因かもしれません。本記事では、タスクトレイから設定を開き、自動設定・変更しない・解除の3モードを使い分ける方法を初心者向けに解説します。

v2rayNの接続状態が正常でも、Windows上のアプリがすべて同じ経路で通信するとは限りません。ブラウザーなどがWindowsのプロキシ設定を参照している場合は、v2rayNのローカルHTTPプロキシまたはSOCKSプロキシへ通信を渡せます。一方、システムプロキシを利用しないアプリや、独自のネットワーク処理を行うソフトは、設定を変更しても直接接続することがあります。

v2rayNのタスクトレイメニューには、システムプロキシに関する3つの状態があります。「システムプロキシを解除」はWindowsのプロキシ設定を無効にし、「システムプロキシを設定」は指定されたローカルプロキシへ通信を送ります。「PACモード」はPACファイルのルールに従って、プロキシを使う通信と直接接続する通信を振り分けます。名前が似ていても動作は異なるため、用途を理解してから切り替えることが重要です。

この記事の概要

この記事は、v2rayN 7.xをWindowsで利用している方を対象に、システムプロキシの3モード、HTTPポート10809とSOCKSポート10808の役割、タスクトレイからの切替手順、ブラウザーとコマンドによる確認方法、終了時に設定を戻す手順をまとめています。普段使いではどのモードを選ぶべきか、通信できない場合にどこを確認するかも具体的に説明します。

3つのシステムプロキシモードの違い

v2rayNのシステムプロキシ設定は、ノードへ接続する機能そのものではありません。Xrayコアなどがローカルで待ち受けるプロキシポートを、Windowsのシステム設定へ登録する機能です。ノードが切断されている状態でシステムプロキシだけを有効にすると、ブラウザーは127.0.0.1へ接続できても、その先の通信は失敗します。先に利用可能なノードを選び、コアが起動していることを確認してください。

PACファイルの判定結果に応じて、対象ドメインだけをローカルプロキシへ送ります。国内サイトやLAN機器を直接接続しながら、指定したサイトだけをプロキシ経由にしたい場合に便利です。

適した場面:日常利用、分流、サイトごとの切替

Windowsのプロキシ設定にv2rayNのローカルHTTPプロキシを登録します。対応アプリの通信をまとめてプロキシへ送るため、動作確認や一時的な全体接続に向いています。

適した場面:短時間の検証、単純なプロキシ接続

Windowsに登録されているプロキシ設定を解除し、アプリが通常のネットワーク設定を使う状態へ戻します。v2rayNを終了する前や、別のプロキシへ切り替える前に使用します。

適した場面:利用終了、障害の切り分け、設定の復元

  • 解除:Windowsのプロキシを使わない状態に戻します。ただし、ブラウザー内で個別に設定したプロキシや、他の通信ツールの設定までは解除しません。
  • 設定:通常はローカルHTTPプロキシのアドレスとポートをWindowsへ登録します。一般的なHTTPポートは10809です。
  • PAC:自動構成スクリプトを利用して接続先を判断します。すべてのアプリがPACを認識するわけではなく、PACの判定対象外となる通信は直接接続される場合があります。

結論:迷ったらPACから試す

普段のWeb閲覧では、必要な通信だけをプロキシへ送れるPACモードが扱いやすい選択です。特定アプリの動作確認では「システムプロキシを設定」を使い、終了時には「解除」を実行すると、設定の残留による通信障害を減らせます。

ローカルポートとPACの仕組みを確認する

v2rayNでは、Xrayコアがローカルアドレスで待ち受けます。HTTP対応アプリからの通信はHTTPポートへ、SOCKS5に対応したアプリはSOCKSポートへ接続します。初期設定の例ではHTTPが127.0.0.1:10809、SOCKSが127.0.0.1:10808です。Windowsのシステムプロキシへ登録されるのは通常HTTP側であり、SOCKSポートを入力する場所ではありません。

10809
一般的なHTTPローカルポート
10808
一般的なSOCKSローカルポート
127.0.0.1
同じPCから接続する待受アドレス
3
システムプロキシの代表的な状態

「システムプロキシを設定」を選んでも、すべての通信が必ずプロキシ経由になるわけではありません。Windowsのシステムプロキシを参照するブラウザーやアプリは対象になりますが、独自のプロキシ設定を持つアプリ、システム設定を無視するゲーム、サービスとして動作する一部のソフトは別途設定が必要です。より広範囲の通信を取り込みたい場合は、システムプロキシではなくTUNモードなど、仮想ネットワークインターフェースを使う方式を検討します。

PACモードでは、PACファイル内の判定関数が接続先のホスト名やIPアドレスを確認し、戻り値としてプロキシまたは直接接続を指定します。したがって、PACモードで国内サイトが直接接続されることは異常とは限りません。確認時は、プロキシ対象として想定したサイトと、直接接続にしたいサイトの両方をテストしてください。

タスクトレイからモードを切り替える手順

以下はv2rayN 7.xを基準にした手順です。マイナーバージョンや表示言語によって項目名が少し異なる場合がありますが、タスクトレイのv2rayNアイコンを右クリックし、システムプロキシに関する項目を選ぶ流れは共通しています。操作前にノードを選択し、メイン画面の接続状態とコアログを確認してください。

  1. ノードを接続する

    v2rayNを起動し、サブスクリプションまたはサーバー一覧から動作確認済みのノードを選択します。「起動」または接続操作を実行し、コアが実行中になったことを確認します。接続前にシステムプロキシを有効にすると、更新や検査に失敗する場合があります。

  2. 待受ポートを確認する

    「設定」→「パラメーター設定」を開き、HTTPポートとSOCKSポートを確認します。例としてHTTPが10809、SOCKSが10808、アドレスが127.0.0.1になっているかを見ます。手動でポートを変更した場合は、その番号を覚えておいてください。

  3. トレイメニューを開く

    Windowsの通知領域にあるv2rayNアイコンを右クリックします。アイコンが見えない場合は、タスクバーの隠れているインジケーターを開きます。メインウィンドウを閉じただけではv2rayNが終了していないことがあるため、タスクトレイの状態を確認します。

  4. 利用モードを選ぶ

    メニューから「システムプロキシを設定」「PACモード」「システムプロキシを解除」のいずれかを選択します。通常の分流ならPAC、対象アプリを広くプロキシへ送る確認なら設定、利用を終えるなら解除を選びます。

  5. 選択状態を確認する

    メニューのチェック表示、Windowsの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロキシ」、およびブラウザーの接続結果を確認します。設定直後に表示が更新されない場合は、ブラウザーを再起動してから再テストします。

通常の直接接続へ戻す

v2rayNメニュー
システムプロキシを解除
Windows設定
手動プロキシをオフ
確認対象
ブラウザー再起動
用途
利用終了、障害切り分け

他のアプリが設定したプロキシは別に確認します。

分流を使って接続する

v2rayNメニュー
PACモード
HTTPポート例
127.0.0.1:10809
判定方式
PACルール
用途
必要なサイトだけプロキシ

PACを認識しないアプリは別途プロキシ設定が必要です。

設定後の動作を確認する

設定を切り替えた後は、表示だけで成功と判断せず、実際に通信経路が変わったか確認します。まずブラウザーで通常のページを開き、次にプロキシ経由にしたいページを開きます。PACモードではサイトによって出口アドレスが異なることがあるため、同じ結果にならないからといって直ちに失敗とは判断しません。

  • ブラウザーが開ける:ページ表示だけでなく、画像、JavaScript、ログイン画面も読み込めるか確認します。
  • v2rayNのログが増える:対象通信がローカルポートへ届いている可能性があります。接続先ドメインやアウトバウンドの結果を確認します。
  • 解除後に改善する:Windowsへ古いポートや存在しないPACアドレスが残っていた可能性があります。解除後の設定を確認し、再度正しいモードを選びます。
  • 一部アプリだけ直接接続する:そのアプリがシステムプロキシまたはPACを参照しているかを確認します。必要ならアプリ内のHTTP、SOCKS、PAC設定を個別に変更します。
netstat -ano | findstr :10809
netstat -ano | findstr :10808

コマンドプロンプトでは、上記のコマンドでHTTPまたはSOCKSポートがLISTENING状態になっているか確認できます。何も表示されない場合、コアが起動していない、ポート番号が変更されている、別のインバウンド構成になっている可能性があります。PIDが表示された場合は、タスクマネージャーで該当プロセスを確認し、別のプロキシソフトが同じポートを使用していないか調べます。

Windowsの設定画面では、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロキシ」を開きます。「セットアップスクリプトを使う」が有効ならPACのアドレス、「手動プロキシ設定」が有効ならアドレスとポートを確認します。v2rayNで解除したのにWindows側の設定が残っている場合は、メニュー操作をもう一度行い、ブラウザーを完全に再起動してください。

解除方法と接続できない場合の対処

v2rayNの利用を終えるときは、先に「システムプロキシを解除」を選び、その後にノードを切断してアプリを終了する順番がおすすめです。先にコアを停止すると、Windowsが127.0.0.1:10809へ接続しようとしたままになり、v2rayNを閉じた後もブラウザーだけが通信できない状態になることがあります。解除後に通常のWebサイトを開き、直接接続へ戻ったことを確認してください。

  1. タスクトレイのv2rayNアイコンを右クリックします。
  2. 「システムプロキシを解除」を選択します。
  3. Windowsの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロキシ」を開き、手動プロキシまたはPACの設定が無効になったことを確認します。
  4. ブラウザーを終了して再起動し、通常のWebサイトへ接続します。
  5. 問題がなければv2rayNのノードを切断し、必要に応じてアプリを終了します。

「システムプロキシを設定」にしても通信できない場合は、最初にv2rayNのコアが動作しているか確認します。次に、Windows側へ登録されたポートがv2rayNのHTTPポートと一致しているか確認してください。SOCKSポート10808をHTTPプロキシ欄へ入力している、古いカスタムポートがPACファイルに残っている、別のプロセスが10809を使用している、といった設定ミスがよくあります。

PACモードだけ特定サイトを開けない場合は、PACの判定対象、DNS解決結果、IPv4とIPv6の経路を順番に切り分けます。まず一時的に「システムプロキシを設定」へ変更して同じサイトを試し、開けるならPACルールまたはPAC配布の問題である可能性が高くなります。どのモードでも開けない場合は、ノードの有効性、Xrayログ、リモートサーバーへの接続、ローカルDNSを確認してください。

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